【書評】七つの会議 by 池井戸潤

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悪人のビジネス小説版のようである
映画化もされた吉田修一の「悪人」
あの物語では本当に悪いのは誰なのか?ということを考えさせられた。
著者は違うものの、本書はそのビジネス小説版というのが読み終わった時の印象である。
ビジネスの世界で悪いのは誰なのか?
小さな物語が散りばめられている本書。
バラバラのように見える話が段々つながりをもち、一つの物語を作って行く。
この中で出てくる小悪人たち。
ノルマ達成のため、努力することが悪いことなのか?
そのために手段を選ばないのが悪い事なのか?
その手段はどこまでなら許されるのか?
そんな事は諦めてグータラ社員と言われながらも社内に残る社員と
企業にとってはどちらが悪いのか?
ノルマを達成できない部下を叱咤するのは悪いことなのか?
企業の存続を守るため、嘘をつくのは悪いことなのか?
そんな事を考えさせられる物語。
ストーリーは小気味良く、読んでいると引き込まれていきます。
あっという間に読めますが、十分楽しめるビジネス小説でした。

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