セックスエリート by 酒井 あゆみ

自らが風俗嬢だった著者
自分は風俗の落ちこぼれであったが、開店してから10分で予約が埋まり、月収600万円を稼ぎ出す伝説のナンバーワン風俗嬢に迫り、その秘訣を探り出す。
著者はナンバーワンと呼ばれる女性たちが普通の女の子たちであることに戸惑いをみせつつも、自らの姿を振り返り差を感じていく。

どこの世界でもナンバーワンになるということは、お客様の支持を得るということ。
その結果が指名につながりナンバーワンに繋がっている。
それぞれの女性たちが意識しているのはどうしたらお客様に喜んで頂くかということ。
ある女性はたった二時間でも彼女の部屋に遊びにきたように感じてもらいたい。
だからお見送りの時にも「ありがとうございました」とは言わずに、「じゃあ、またね」と送り出す。
そんな小さな事の積み重ねが指名につながっている。必死に売上げを上げようとしている訳でない。
そんなところが落ちこぼれ風俗嬢の著者の葛藤に繫がったのだろう。
それにしても、風俗嬢より、家族持ちながら風俗を趣味とする男性医師がいたり、一回10万円以上の高級店では採用基準が一般企業より厳しかったりなど驚きもありました。
また、インタビューを通じ、どの風俗嬢も家庭環境や育った環境が充分とはいえず、本人または友人の自殺や自殺未遂という話がついて回るのが悲しかった。

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