【書評】ザ・コーチ3 時間泥棒と賢者の地図

書評

「ザ・コーチ」シリーズの3弾目となります。

本作では、人生にとって大事なことは何か、大事な人は何か。それを見つける方法とその大事な事にどう時間を使えばよいのかということをいつもの通りストーリ仕立てで教えてくれます。

主人公は、ザ・コーチの1作目で住宅メーカーのうだつの上がらない係長から、自分の人生の目標を見つけ、プロのコーチとして成功した星野雅彦氏。既に結婚しており、二人の子供にも恵まれています。

自著の出版パーティーを開けるような成功を収めるのですが、その成功の影には思わない落とし穴が!

仕事の危機、家族の危機に見舞われる星野氏。

その危機を救ってくれたのが、1作目で師匠であった大蔵氏。しかし、大蔵氏はすでに他界しています。

星野氏は大蔵氏がのこしてくれた、1冊のスケッチブックに書かれた言葉に従って、自分にとっての大事なことや人を見つけ行くのです。

 

本書で印象に残ったフレーズ

いくつか紹介したいと思います。

自分の周りの状態は、全部自分の影響の映し絵なんだと思った。  自分が、イライラしていると周りがイライラしてくる。  自分が、感謝すると周りが、感謝してくる。  自分が、先に与えると、同じようなものが返ってくる。  自分が、穏やかにしいていると、周りも穏やかになる。

 

時間とは、生まれた時に最初に神様からもらう黄金の金貨で、死ぬまでに使える量は決まっている。それに、貯められない。生きている間、日々、意識的だろと無意識的だろうと、必ず減っている。その金貨を使って何かに変えて生きているんだ。 つまり、子どものお小遣帳みたいに、最初に神様からもらった金貨を何に使ったかを記した物が、その人の人生なんだ。

 

僕の人生は、それまでの誰にもない、まったく新しいもののはずだ。 神様は、僕が生まれた時に、一生という時間をくれて、それで、僕にしか創り出せない人生を創造するようにしたんじゃないか。 時間は、計るものでも管理するものでもなく、創り出す為に与えられたエネルギーなんじゃないか。毎日、毎日、創造していく、僕の人生を創り出しているんだ。過去と同じ今日はない。常に今日は新しく始まっている。 その常に新しく生まれる今日を、僕がどう過ごすか、それが創造の瞬間なんだ。

 

人は、一番そばにいて、本当は一番大切な人に、伝えなければいけないことが沢山あると、そして、それを伝えないでいると、いつか後悔する時がきっと来る。大切なことは、いつもそばにいる人に、伝えるべきことを、決して後回しにしないことだ

 

こんな気付きを得ながら、星野氏は自分の時間を取り戻し、大事なものを取り戻していきます。

ある程度仕事が順調になってくると忙しいのが当たり前になってきます。そして実は自分を見失っていることに気がついていない。ふっと気がつくと大切なものを失っていたりします。

自分にとって大事なもの。時間は有限であり、どう使えばいいかということ。そんな事を教えてくれる一冊でした。

 

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