私が登山を始めたのは福岡単身赴任時代。50歳になってからである。
年齢的には圧倒的に経験値が乏しいため、まだまだ初心者のレベルである。
そんな私であるが、8月には北アルプスの縦走を経験してきた。
一緒に行ったのは、異業種交流会の山好きのメンバーたち。
今回は8名だが、私が年齢的に下から2番目という高齢者のメンバーではあるが、皆長年登山を楽しんでいるベテラン揃い。
このメンバーでの夏の登山も今回24回目である。
私が参加するのは昨年から。今回は2度目の参加となる。
今回のコースは次のとおり。
1日目:新宿発深夜バスに乗車
2日目:扇沢 ~ 針ノ木大雪渓 ~ 蓮華岳 ~ 針ノ木小屋
3日目:針ノ木小屋 ~ 針ノ木岳 ~スバリ岳~赤沢岳~鳴沢岳 ~ 新越山荘
4日目:新越山荘 ~ 岩小屋沢岳 ~ 種池小屋 ~ 扇沢 ~ 長野 ~ 新幹線で帰宅
大変素晴らしい絶景で大変良い体験をすることができた。では紹介しよう。
扇沢駅から針ノ木大雪渓へ
初日夜は23:15 新宿発の深夜バス。扇沢駅まで直行である。
平日でもあり一日の仕事を終え、いったん帰宅し荷物を持っての出発である。
出発点の扇沢駅は黒部ダムに向かう電気バスの出発点でもあり、登山の起点となる駅で規模も大きい。
大阪、名古屋からのメンバーと合流し、登山届を提出し出発。
まずは大沢小屋を目指すことになる。
本日の目玉は針ノ木大雪渓。日本三大雪渓のひとつである。遠くに雪渓をみながらここを目指してひたすら歩く。途中大沢小屋でアイゼンをレンタル。\500であった。
大沢小屋を過ぎるといよいよ雪渓である。
ガスがかかったり晴れたり目まぐるしく天気は変わる。
雪渓の上とはいえあまり寒くはない。
滑らないように一歩一歩踏みしめて登っていくのが楽しい。
遠くからみると真っ白の雪渓も歩くと飛んできた木々でそれほどきれいではなかった。
雪渓のあとはひたすら岩場の道を登っていく。
今晩宿泊先の針ノ木小屋に到着し、いったんはゴール。
一休みした後は、片道1時間弱の蓮華岳を往復に向けて出発する。
この往復の道すがら高山植物の女王とよばれる「コマクサ」を発見!
さらには、雷鳥にも遭遇することに!
蓮華岳の山頂は登っている最中は美しい姿を見せてくれたが、
山頂に着いてからはガスに覆われ残念ながらあまり良い景色をみることはできなかった。
針ノ木岳から立山連峰を観ながら縦走を楽しむ
2日目は美しい景色を見ながらの縦走が目玉。
まずは、針ノ木岳頂上を目指して歩き出す。
最初にいっきに高低差300m程登っていく道だ。
針ノ木岳山頂に着くと今日、これから歩く山道の稜線が美しい。
目下には黒部湖、向こうには立山連峰。
そしてこれから歩く尾根をみるとちょっとドキドキする。
本当にこんなところを歩いていけるのだろうかという気持ちになる。
一方、頂上からの景色は美しい。
この日はこんな景色をみながらずっと歩くことになり、大変楽しい。
まるで絵葉書のような景色である。
一方の登山道は岩場を登ったり降りたりの繰り返し。
縦走だと登頂しては下山の繰り返しなのでやむをえないところだ。
針ノ木岳のあとスバリ岳~赤沢岳~鳴沢岳と進み、本日宿泊する新越山荘へ到着。
気持ち良い登山のあとは、ビールを3本ほど飲んでしまった。
滑落にも遭遇した3日目
3日目は5:30に山小屋スタート。
早いようだが、本格的に登山する方はご来光をみるために3:00頃出発する。
軟弱な我々はこれでも遅い方である。
スタートしてからしばらくは登りとなる。
途中振り返ると昨日縦走した山々が見える。
こんなに歩いたんだーと感慨にひたりたいところではあるが、帰りのバスの時間の関係もありどんどん進む。
3日目での衝撃は滑落を目撃したこと!
今回のコースは比較的に安全な道ではあったがそれでも途中棄権な箇所はある。
そんな中私の15m程前を歩いていた方が、後ろ向きにひっくりかえり落ちてしまったのである!
登山中は2泊分の荷物や1リットル程度の水や食料を背負っているのでバランスを崩しやすい。
その方もバランスを崩してしまい、真後ろにひっくり返って落ちてしまったのである。
「落ちたー」と周りの人も叫びかけよるが、幸い草が多く生えているところだったので、草にひっかかり止まったがかなりドキドキした。
さらに、その後、同じグループのメンバーも下山直前で足を滑らし、コースから落ちかけたのである。この時はみんなで引っ張りあげもした。
登山も後半になると、疲れてきて踏ん張りがきかなくなってくる。
気を付けなければならないポイントである。
山小屋泊は他人との距離が近い
今回の登山は私にとって2回目の山小屋泊の経験。
夏のピーク時は山小屋も満室で二人で布団ひとつという厳しい状況だ。
初日は同じ部屋に女性も一緒。
あちらもだろうが、こちらも気を使ってしまう。
また、同じ部屋にそれだけ人が密集するとかなり熱くなる。
2泊目の山小屋では同室の方のいびきが激しく、中々寝られないということもあった。
栄養補給とストレッチが身体を楽にする
今回の登山中は途中と登山終了時点でビタミンやアミノ酸の補給をきっちり行った。
また、登山終了時にはしっかりとストレッチも実施。
お陰で2500mを超える山々を2泊3日で縦走したにもかかわらず、身体はまったく楽であった。
筋肉痛もなく、帰宅後の仕事にも生活にも全く影響を及ぼさなかった。
残念なのは足を滑らしたとき、足の爪を浮かせてしまったこと。
同じグループの人にテープを借りてテーピングして対応したが、次回からは最初からテーピングして登山に臨みたいと思う。
まとめ
今回は初の山小屋2泊による縦走だったが、天気にも恵まれ大変楽しむことができた。
また、先ほど述べたようにしっかりとした栄養補給とストレッチにより身体への影響も最小化できると思った。
私のように50を過ぎて登山を初めてもこのように山の魅力を存分に感じる登山はまだまだできるものである。
また、このまま続けて来年の夏もどこかの山に挑戦したいと思う。
コメント