弱者でも勝てるモノの売り方 by 上杉惠理子 ~ マーケティングの基本を学ぶのに最適な一冊【読書記録】

書評

今回読んだ本はマーケティングの入門書です。
世にマーケティングに関する本は山ほどあり、何から学んでよいのか中々わからないのが実情。
でも、ほとんどの方はマーケティング理論を知りたいのではなく、モノを売るためにマーケティングの手法を知りたいと思いマーケティングの本を手に取るのが実態ではないでしょうか。

今回紹介するの本は、そんな人たちにぴったりの本だと思います。

今回紹介するのは、こちらの本です。

著者の上杉惠理子さんは星野リゾートに勤務後独立し、和装イメージコンサルタントとして活躍されている方です。

私も上杉さんのトークイベントに参加し、ご挨拶もさせていただいたこともあります。
今回本を出版されるとはお聞きしていましたが、まさがマーケティングの本とは思いませんでした。
上杉さんのイベントに参加した時の事については、こちらの記事に紹介しています。

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郊外の喫茶店を舞台にマーケティングを学べる

本書の舞台は、都心から40分程にある老舗の喫茶店です。
主人公のエミさんは祖父母からその喫茶店を引きつぎ店舗を経営することになります。
ところが、あっという間に家賃も払えないほどの危機に陥いってしまうのです。
長年勤めたパートの方に辞めてもらったり値段を下げたりしますが、一向に状況は改善しません。

そんな危機の折に助け舟を出してくれたのが、昔からのお客様です。
お客様に店舗の状況を訴えるとちょっとしたヒントをくれます。
その最初のヒント3C分析なのです。

本書はこの喫茶店の危機脱出に向かってマーケティングの手法を使い、徐々に売上を回復していく物語となっています。
読者はそのストーリーを通じてマーケティングの基本を学ぶことができるのです。

本書で学べるマーケティングの手法

本書で学べるマーケティングの手法は以下になります。

  1. 3C分析による自社の強みの見つけ方
  2. STP分析を使った、自社ターゲットの見つけ方
  3. 4P分析による自社の提供価値の作り方
  4. 消費者行動モデル SIPSに基づくプロモーション戦略
  5. クロスSWOT分析を活用した他社との差別化

などです。

それぞれの手法については、これまでのマーケティングの本にも多く登場し、普遍的な手法とも言えます。
本書で新しいと感じられた手法は、SNS時代の消費者行動モデルSIPSです。
昔のマーケティング本ですと、この行動モデルは登場しません。
このSNSをベースとした行動モデルへの理解とどんな手を打つのかという点は私も大変参考になりました。

もちろんそれ以外の手法についても、次々に出てくる課題に対し解決している中で分かりやすく学ぶことができます。

まとめ

本書は喫茶店の復活劇ということで誰が読んでも、イメージがわきやすく書かれています。
私も読みながら、自社ならこうだなと考えながら読むことが出来ました。

これからマーケティングに取り組まなければならない方もそうですが、実際に売り上げを伸ばしたい、そのために戦略を考えたいという方にとっては大変お勧めの一冊でした。

また著者の上杉さんは本業は和装イメージコンサルタントであり大の着物好き。
普段から着物をお召しになるこんな素敵な方です。

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