The Journey 自分の生き方をつくる原体験の旅 by 四角大輔/TABIPPO

書評

9月に行った四角大輔氏のトークイベント。それはは今回紹介する本の出版記念イベントでした。

イベントについてはこちらのエントリーで紹介しています。

四角大輔氏トークライブに参加 ~ あなたは何のために生きている?

本書は旅に出て実際に人生を変えたともいえる10人の原体験の旅を紹介しています。

さらに、4人とは四角氏もしくはTABIPPO代表の清水氏との対談が掲載されています。

四角氏がトークイベントでも言っていましたが、旅に出れば人生が変わるような出会いがあるわけではありません。

ただ、人生を替えるきっかけとして旅があることが多いということもあります。

まさしく、本書に掲載されている方、それぞれすばらしい旅をされています。

では、どのように人生を変えたストーリーがあったのかを紹介しましょう

 

①NHKディレクターとなった 倉崎さん 28歳。

倉崎さんは退屈な大学生活から抜け出すため、はじめての海外一人旅にでます。タイからラオスへ。そこで出会ったのはせめて学校が欲しいというお母さん。倉崎氏は日本に帰ってイベントを企画し資金を集め、1年半かけて学校を建てます。

その様子を映画化する過程で自分の映画監督になることを夢とし、ニューヨークへ学びに行きます。そこの生活でも更なる一歩を踏み出し、今NHKディレクターとなったストーリーを紹介しています。

②LGBTメディアを立ち上げた 太田さん 28歳

太田さんは、高校生の時に自分はゲイだと気づくのですが、それから4年間は誰にも言わず隠しとおして生活していました。しかし、全部から逃げ出したいという気持ちから旅に出会いという気持ちが強くなり、ピースボートで世界一周の旅にでることにしまいた。旅の途中で自分の視野のせまさに気付かされカミングアウト。そして、ひとまず大企業に就職しますが、会社をやめLGBTを理解してほしいとのWebサイトの運営に携わっている方です。

③救急救命医として活躍する 中島さん 33歳

中島さんは、医学部に入学しますが知らない世界を見たいとのことから旅にでます。世界各国で病院を見学しますが、そこでわかったことが「自分は医者としてどんな道にすすみたいのかということ。そのあとの様々な経験をされますが、旅を通じて自分がどんな医者になりたいのかということを見つけていきます。

④青年海外協力隊としてアフリカに派遣され、今はカフェのオーナーなった 山下さん 31歳

山下さんは青年海外協力隊に応募しアフリカに赴任します。しかし、そこには仕事はありません。途中でやめてピースボートのスタッフとして働きながら夢を探します。そこで出会ったのがタイのコーヒー。そのコーヒーを出すお店を日本で開くことになりました。

⑤世界を舞台に働くエンジニアを目指した 平川さん 32歳

平川さんはWeb開発などのITエンジニアです。国や国籍にとらわれない働き方をしたいと思いお金をため、26歳から世界一周の旅にでます。そこで感じたのが成熟した市場ではなく、成長する市場でチャレンジしたいということ。今はシンガポールのスタートアップ企業で働いています。

⑥世界中で髪の毛を切った美容師  藤川さん 34歳

藤川さんはフリーの美容師をしていましたが、先輩からの声がけでオーストラリアにわたり半年ほど美容師をします。美容師以外の仕事もしてみますが、そこで気付いたのが自分ははっぱり美容師だということ。そこでハサミひとつもって世界中を旅して髪の毛をきることにします。ニューヨークで一流の美容師に囲まれ自分の思いに気付き、帰国後自分の美容室を立ち上げます。

⑦世界中の人の「モットー」をきいた 菊池さん 27歳

菊池さんは大学4年の時に1年休学し、上海のホテルでインターンをします。そこで感じたのが世界に挑戦したいのに世界を知らないということ。そこで旅にでます。旅で出会った人におこなったのが、出会った人に「モットー」を聞くこと。そして集めた319個のモットー。帰国後は内定していた会社に勤め、2年目には海外事業部を立ち上げる活躍をしています。

⑧大学の職員をやめて旅に。帰国後教師になった 石井さん 42歳

石井さんは27歳で仕事をやめ4年間も旅に出ました。カンボジアの地雷博物館で考えさせられた「生まれてきた意味」。エチオピアのエイズ孤児院で感じた「生きる意味」。帰国後は大学の通信教育部に入学し、教員免許を取得。今は高校教員として働いています。

⑨旅することで日本の魅力を伝えたいと感じた 中尾さん 31歳

中尾さんは大学3年の時に国際ワークキャンプに参加し多くの刺激を受け、自分の方向性を考えるため大学を1年休学します。メキシコで見た貧富の差、キューバで感じた資本主義の価値観からはみえないもの、シンガポールで感じた熱気。旅で気付いたのが日本各地の魅力や個性を活かすことで、日本に貢献したいということ。観光業界に入り、キャリアを積んだあと個人向けの宿泊施設を立ち上げます。

⑩TABIPPOを立ち上げた 清水さん 28歳

清水さんは大学3年の時就活をしていましたが、中途半端な気持ちから就活をやめ世界一周の旅にでます。インドで出会った少年がいった言葉。それが「火葬場で焼かれるのが自分の夢」だという。そこで感じたことが世界にはやりたいことがやりたくてもやれない人がいるということ。旅から帰りいったん就職するもやりたいことをやるため退社。「TABIPPO」を立ち上げます。

 

それぞれのストーリーから旅にでての気持ちの移り変わりや、気付きがビンビン伝わってきます。

さらに、立派なのはその気付きから自分が何をするかという目的をはっきりさせ、人生を変えていったことです。

読んでいてどきどきする一冊でした。

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