春秋山伏記 by 藤沢 周平 ー 江戸時代の田舎ってこんなだろう 【読書記録】

以外にも藤沢周平は今まで読んだことがなく、初めて読むことに。
きっかけはKindleの日替わりセールで安く買えたこと。
今週は移動が多かったので、電車の中で読んでしまいました。
物語は江戸時代。庄内と書いてありますから、山形の農村。
小さな村でのお話です。
主人公は山伏となってますが、描かれている村民もそれぞれキャラがたっており、
いきいきと描かれています。
山伏は厳しい修行を積み、いくつかの技や知識を取得してから、書状をもって村に行きます。
村での活動は病気で苦しむ人に祈りをしたり、狐に取り憑かれた人から狐を追い出したり
と、いう事なのですが、そこは昔の狭い村。
自分たちで解決出来ないことは色々相談を持ちかけられます。
その内容は、夫が長期の留守中の間男の件だったり、
三十過ぎても嫁が来ない息子の嫁探しだったり。
山伏が色々知恵を働かせ解決していくお話です。

山伏は修行により、自分の欲望を抑える事ができるとのことなのですが、
いったん壁を取り払うとただの若い男ってところも人間味があって
愛すべき山伏。

藤沢周平が方言を大事にしたいとの事で、方言でかかれた物語ですが、
江戸時代の田舎の村ってのを感じつつ、山伏の活躍を楽しめる物語でした。

 

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