資格をとって自分のキャリアアップに繋げようという考えは多くの人が持っていると思う。
特に、弁護士や公認会計士など高難度資格を狙う人はそう思うだろう。
本書はそんな考えをバッサリときる。
それでは、さっそく紹介しましょう。
本書のポイントは士業の現状
本書で書かれている資格は、「弁護士」「公認会計士」「税理士」「社労士」+「TOEIC」である。
TOEIC以外はいずれも資格を取得するにも長時間の勉強が必要なものばかり。
人生の大事な時期を勉強に費やし、その資格をもっているだけで高収入が得られると思われるこれらの資格。
でも、実態はその努力に応じた報酬は得られないようだ。
そのひとつが、弁護士
弁護士は、弁護士法の改正により、報酬が自由化された。これにより顧問弁護士の顧問料がダンピングにつながっている。
さらに、今事件は減っているのに弁護士は増えているという実態。
一時期は過払い金の返還請求という仕事がはやったそうだが、当時のサラ金は大手銀行の子会社となり、そんな問題も減り、弁護士にとっての過払い金バブルははじけたようだ。
公認会計士はもっと大変そうだ。
なにせ試験は合格しても資格がとれない。
それは試験合格後、監査法人で2年間の実務経験をつんではじめて資格がとれるという仕組みにある。
これが、試験に受かっても実習ができない待機合格者が増えているそうだ。
それでも毎年試験を受かってくる人たちはいる。
監査法人の数少ない採用枠にこういった待機合格者は中々はいれないという実態もあるようだ。
税理士、社労士についても同じような問題を紹介している。
まとめ
本書が教えてくれるのは資格さえとれば、高額収入を得られるという考え方を捨てた方がよいということ。
今もって、弁護士や公認会計士になれば、安泰というイメージを持っている人は多いと思う。
このような資格を狙って将来の進路を考えている高校生やその親たち。
一度本書を内容を読んでみた方が良いと思う。
ちなみに私の息子も大学に入って、何を血迷ったが、公認会計士を目指そうとしていた。
あっという間に挫折したが。
本書を読んで、早めに挫折してよかったというのが、親としての正直な気持ちである。
では、今回も読んでいただきありがとうございました。
コメント