【書評】未来の働き方を考えよう by ちきりん

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著者のちきりんさん
文章は男っぽいが女性。おそらく40代。
元外資系金融関係社員。
自分の視点で世の中を解説したブログを書いており、そのPVはとてつもない数字。
現在は会社を退社し、第二の人生を歩んでいる。
この本はそんな本人の経験をベースに、こらから社会が変化する中、
これまで通りの働き方でいいの?って考えさせられる本です。
働き方本の変化
ちきりんさんの偉いところはきちっとデータに基づく分析
最初の章では、2003年と2007年のベストセラーTOP10の表をきっかけに
働き方の変化について語ってます。
そんな中最近目立つのが若者の新しい働き方に焦点を当てた本という。
しかもテクニカルではなく、働き方、生き方について根本的な姿勢や価値観を問い直すものという。
今の若者は頑張っても報われないことが多くなった時代に生きている。そんな中では自分たちの生きたいように生きようというのが最近のメッセージだという。
これは中高年も一緒ですね。今や管理職につけるのは全体の何割か。ほとんどの人は管理職にはつけません。そうした中では若者に限らず、我々中高年も生き方の考え直しが必要かと思います。
現状維持の先にある未来
我々はいつまで働かなくてはならないか?
私の年代は年金の支給は65歳から。これに合わせ企業も雇用義務が発生します。
しかももっと若い世代は更に年金支給年齢が引き上げられる可能性が高いです。
仮に70歳まで働くことになるとすると、平均寿命までわずか10年。その10年はかなり体力も落ち、健康面でも思わぬことが出てくる可能性も高いです。
しかもそれだけ老齢化した社会で、消費も落ちてくる可能性も高く、そうなると日本市場は縮小していきます。
そんな中では海外で働く、共働きで働くとなると、妻が海外勤務、夫は国内ということも発生してきます。そういう世の中ではこれまでの家族関係も変わっていくというのが著者の投げかけです。
世界を変える3つの革命的変化
産業革命では、画期的な動力技術の確立が王侯貴族を社会の支配層から引きづり下ろし、平民出身の企業家が力を握る時代の幕開けを演出しました。
現在起こっているパワーの移行
そのひとつはIT革命による大組織から個人へのパワーシフトです。
ウィキリークスやアラブの春のようにこれまで国家でしか持てなかった力を個人で持てるようなりました。広告や販売もネットの口コミで評判を得る金額はTV広告を出すよりはるかに安価です。
パワーシフトのその2はグローバリゼーションによる先進国から新興国です。
グローバリゼーションによりこれまで他国の犠牲により成り立っていた先進国の働き方は大きく変わらざるを得なくなります。
その3は人生の長期化によるストックからフロー
寿命が伸び働く期間がずっと長くなる時代となってきてます。これまでは貯金や資格、人的ネットワークを多く持っている人が有利でした。しかし、人生100年の時代になったら、その時々になんらかの価値を生み出し続けるフローの力の方が重要になってくる。ようは自分で稼ぐ力のある人が有利を言ってます。
新しい働き方を模索する若者たち
これまでは大企業に働くことが給与面、福利厚生などで有利だった。今後は需要のある仕事をする限り、一定期間働いては、リフレッシュや個人の趣味、家族のため、数ヶ月の休みを働く間欠泉的キャリアの方が好ましいと考える若者が増えてくるはず
手に職をつけるという考えがあるが、これまでは医者や弁護士、会計士などがあったが、今後は資格ではなく、市場ニーズの有無。これが一生食べるに困らないポイントである。
また、生きることのかかる費用をミニマム化するという選択もある。たとえば、シェアハウスに住むとか本は図書館やブックオフを利用する、飲むのは近しい人と家で飲むなど。私の単身赴任生活もこれに近いかな。
ふたつの人生を生きる
ここからが著者の提案です。
最初から「職業人生は2回ある」という発想。
20代から40代後半までの前期職業人生と40代後半以降の後期職業人生に分ける。この考え方は寿命が延びる中で様々なメリットがあると考えている。
パッケージ旅行を例にとっているが、二度目の選択時には自分のやりたいこと、やりたくないことが明確。学生時代よくわからず就職したが、20年も働いていれば、この仕事をあと20年続けたいのか?わかっているでしょうと。
どんどん延びる定年まで無思考に今の働き方をつづけるのではなく、まだこれからという40代のタイミングで自分の意思をもって、次の働き方を設計することを強く言ってます。
ここでは40代と言ってますが、50代でも同じかなと思う。子育ての期間が終了する時期、そこが重要なポイントだと私は考えます。
求めらる発想の転換

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