1962年1月生まれの私は、ちょうど年金支給開始が65歳となる世代。
本書のサブタイトルにあるとおり、空白の期間にどう備えるか?
は非常に重要な問題。
もちろんその時がきてから準備しても遅すぎる。
まだ、身体も元気な今のうちにどうするかを考えなければと思った時に
まさにベストな本書であった。
まずは年金についての解説
年金はよく2階だてとか3階だてと言われますが、普通のサラリーマンであれば、
1階部分の老齢基礎年金が6万6000円、2階部分の老齢厚生年金が10万1000円。
合わせて16万7000円がもらえることになる。
つまり年間200万円程。5年間トータルでは1000万もらえない訳である。
奥さんが専業主婦の場合は、これに加え、1階部分の6万6000円が加わるのだが、
もちろん奥さんが同い年の場合は、一緒にもらえるが、若い奥さんをもらった人は
いつまでたっても貰えない訳で、世帯収入は自分の年金、自分の死後は奥さんがどうやって
暮らしていくかを考えなくてはいけない訳である。
さらに、いつまで生きるか?という問題もある。
よく聞く平均寿命とは生まれたての赤ん坊から含めての平均寿命であり、
60歳まで生きた時点での平均余命は男が22.87歳、女が28.46歳
65歳まで生きると、男は18.88歳、女が23.97歳なのである。
つまり、年金がもらえる年齢まで生きると83.88歳、女は88.97歳まで平均的に生きるのである。
老後の生活費はいくらぐらいか
総務省の発表資料によると
60歳代の家庭で約27万7000円、70歳代の家庭で約24万円である。
と、考えると先ほどの年金では足りず、また、85歳までもし生きるとなると
自分自身の介護費用というものも考えなくてはいけないのである
年金で不足する分をどうするか?
本書ではシンプルに再雇用か個人事業の二つの選択肢をとりあげている。
一方退職金は安易に運用に回してはいけないと注意も促している。
著者はどちらかというと個人事業を勧めており、個人事業をする上での注意点や実際の事例
そして、無謀な個人事業にしないための7つの原則について解説。
ただし、「定年後の個人起業」は誰にでもお勧めできるものではないと言っており、
次に当てはまる人は再雇用の道を選んだ方がよいとアドバイスしている。
①腰が重い人
②批評家・評論家
③権力にしがむつく人
④仕事の話しかしない人
⑤ゴルフと麻雀の話しかしない人
⑥テレビと週刊誌しか見ない人
⑦同期や同僚が気になって仕方ない人
さて、自分はどちらに当てはまるのだろうか?
既に年金をもらっている諸先輩方には無縁の話であろうが、
我々以降の世代にとっては切実な問題である。
もう、あまり時間がない。
自分がどっちに行こうか考えなくては。
そんな風に思う人は読んでみてはいかがでしょうか。
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