「途上国から世界に通用するブランドを作る」ということを目標にしている企業があります。
それがマザーハウス
本書はその創業者山口 絵理子さんの創業までの自伝になります。
なんせ23歳で起業した山口さん。その人生は起業までの段階ですごいです。
小学校の時はいじめにあっていたが自分の力で克服した山口さん
中学の時は先生に反発し不良に。
ゴロゴロする毎日から柔道に出会い全日本に出るまでになる。
当然高校進学は柔道の強い学校を選ぶのであるが、その時埼玉では女子柔道最強の高校を選ばすに、なぜか女子部員がいない工業高校を選んでしまう。
自分より身体の大きな男子選手に交じって練習し、全国大会レベルまでなるのだが結局はやめてしまう。
大学は猛勉強のすえに慶應義塾大学に入学。そこで自分よりはるかに頭の良い人達に出会う。
そして、大学4年の時にアメリカの国際機関のインターンシップに合格!
ところが、ここで途上国支援する国際機関にもかかわらず、現地に行ったことのない職員ばかりで疑問に思い、アジア最貧国であるバングラディッシュに行くことを決めてしまうのである。
バングラディッシュでは、家探しや賄賂が横行する社会に疑問や不満を持ちながらも、ここで生活する人とここで採れた材料でバッグを作るという選択をして会社を立ち上げるのである。
本書を読んで感じるのは、山口さんがこれだと思ったことは実行してしまう実行力。
読んでいて、なんでもっと考えてからと思ってしまうが、多分そういう人であったら成功はいないのであろう。
バングラデシュで会社を立ち上げることで騙されたりもしている。それはオーダーしたものを作っているはずの工場が実はもぬけの殻だったりなど、普通であれば、絶望でやめたくなるようなこと。
それでも続けきたのは山口さんの強い意志である。
本書は以前にも読んだことがあり、マザーハウスのコンセプトには大いに共感することもあって、小物ではあるが、先日こちらでコインケースも購入している。
その時のエントリーはこちら
本書を読んで感じるは、山口さんが考える前に行動してしまうのだが、その姿に周りからも支援者がいて結果的にうまくいってしまうこと。
それは、
- 国際機関へのインターンシップを決めた時
- バングラディッシュの大学院に入学した時
- 販売することを考える前に、バッグを生産してしまうこと
などなど色々あります。
本書を読むとあーあ、と心配になることもありますが、まずは行動を起こすこと。
と感じさえてくれる一冊でした。
裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記 (講談社BIZ) | ||||
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