今回はビジネスパーソンとして必要なスキルを体系的にまとめた本を紹介します。
今回紹介するのはこちらの本です。
本書を書かれたのは経営支援や人材育成を専門とするコンサルティング会社「HRインスティテュート」のコンサルタントの皆様です。
私も今年50代半ば過ぎに人生初の転職をしましたが、普通の会社員であった私にとって何が自分の強みなのか、他の会社で働くにあたりどんなスキルがあるのかなかなか整理がつきませんでした。
本書は世の中で通用するビジネススキルを8つにカテゴライズし、それぞれのスキルを見開き2ページで紹介しています。
一つのスキルについてそれだけの分量ですから深い部分はわかりませんが、ポイントを非常にコンパクトにまとめられており、大変分かりやすくなっております。
では、どんなことスキルが書かれているのか。
紹介しましょう。
本書の構成
本書では8つのビジネススキルを1章ずつにわけてかかれており、次の8章で構成されています。
第一章 戦略思考
第二章 コミュニケーション
第三章 目標設定
第四章 分析
第五章 時間管理
第六章 メンタル
第七章 リーダーシップ/チームビルディング
第八章 ライフハック
各章の中でいくつかのスキルを紹介しており、全部で104のスキルを紹介しております。
どちらかというと第1章、第3章、第4章はビジネスの手法としてのスキル。第2章、第5章、第6章は仕事への取り組み方のスキルのように感じました。
いくつか紹介すると、
たとえば、第1章では、ポーターの競争戦略やブルーオーシャン戦略、マトリックスやロジックツリーなどの基本的な戦略スキルについて書かれています。
第3章では目標設定に関して単なる目標の押し付けではなく、どう共感しながらも目標を設定すればよいかということについて書かれており、マネジメント職につかれた方には役に立つ内容だと思います。
マネジメント職につかれた方には第七章も役に立ちます。そこでは、ダイバーシティ、エンパワーメント、動機付けのためのポジティブストロークなどチームビルディングに必要なスキルについて書かれています。
本書をどう読むか?
本書ではこのように104のスキルについて書かれていますが、二つの読み方があると思いました。
ひとつは転職などの自分のスキルを見直すタイミングで、自分に備わっていると思われるスキルを整理する時に使うという読み方です。
私自身は転職したばかりですが、転職先は新しい会社でもあり、このようなビジネススキルが整理されていません。
また、誰がどこまでは教育を受けているかもわかりません。そんな時、自分自身と相手のスキルを図る物差しとして本書を活用できると思います。
もうひとつは、実際の業務上のリファレンスとして使う読み方です。
仕事をすすめる上では色々な悩み事が出てきます。
そんな時考えを整理する上では、本書は広範囲にスキルがカバーされていますので参照することができます。
私自身も問題解決する上で第4章の分析力をみながら、どの手法が適切かを考えるのに非常に役立ちました。
それぞれのスキルについては2ページしか書かれていませんが、その分ポイントが凝縮されて書かれているので、悩んだ時には非常によいヒントになります。
本書は特にマネジメント層の方に役立つ本だと感じました。
自分のスキルを整理したい。また、仕事をすすめる上で戦略や部下とのコミュニケーション、時間管理などで悩んだ時に、全体的に参照する時に活用できる本ですので、そんな悩みのある方にお薦めの一冊です。
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